New Wine In Old Bottles
Jackie McLean With The Great Jazz Trio/New Wine In Old Bottles (Inner City/Nippon Phonogram/East Wind)LP
Jackie McLean(as),Hank Jones(p),Ron Carter(b),Tony Williams(ds)
78年録音。76年のナベサダとグレート・ジャズ・トリオの共演盤の成功で気をよくしたのか、East Windがこのトリオにマクリーンをフロントにたてて制作した企画盤。でも、マクリーンはやや精彩を欠き、当時絶好調のグレート・ジャズ・トリオの快演が際立つ感じです。このジャケットの鮮やかな色の景色は3人のリズム隊が見せる風景かもしれません。
70年代前半でSteepleChaseでの録音もなくなり、この頃すでに引退状態といわれてたらしいマクリーンやけど、B面頭の「Little Melonae Again」やラストの「Confirmation」ではキラリとビバップ魂の輝きを見せる瞬間もあります。でも、この真ん中に挟まれたリラックスしたバイショーぽいバラード「Bein' Green 」でどうもマクリーンの切ない泣きが聴こえるような気がします。
そういえば、高校の頃に三宮のジャズ喫茶「にいにい」に初めて行ったときに、連れのアルト吹きの友人が新譜だったこのレコードをリクエストしました。「マクリーンが好きなんか。」「そうなんです。」「マクリーンやったら、他にももっと泣いてるやつあるで。」マクリーン好きと聴いて気をよくしたらしいマスターと連れの会話を横で聞きながら、僕は壁にかかったこのLPのジャケットをずっと見つめてました。空と海の色に赤いアクセントの効いたデザインに、僕は短絡的に少し乾いた夏の風を思ってました。ちなみに、マクリーンとトニー・ウイリアムスとのレコーディングでの共演はこのアルバムがどうも最後のようです。
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