2007/05/15

Supertrios









McCoy Tyner/Supertrios(Vicotr Musical Industries/Milestone)LP
McCoy Tyner (p),Ron Carter(b),Tony Williams(ds),Eddie Gomez(b),Jack DeJohnette(ds)
77年録音。1枚目がロン・カーター、トニー・ウイリアムスとのトリオで4月9・10日の録音、2枚目がエディー・ゴメス、ジャック・ディジョネットとのトリオで同月11・12日の録音。まさに、スーパー・トリオで、これを4日間続けてマッコイにこれだけ演奏させるというオリンキープニュースの手腕もスゴイでんな。
トニーの猛烈というか爆発しまくるタイコとドライブしまくるロン・カーターのベースを相手に徹底的に戦いまくるマッコイの過激さで、アルバムの評判とか人気としては1枚目を推す声が多いのではないでしょうか。もう、すさまじい嵐がゴーゴーゴーと吹き荒れている様で、この図式、ある意味、分かりやすいもんね。
一方、若きゴメスとディジョネットと組んだ2枚目の方は、やはりマッコイとしては、この二人との組み合わせは異質な感じがしないでもないですが、本人的には使いやすいというのがあったのか、少し落ち着いた繊細な感じで、こちらのほうが、ピアノ・トリオとしての表現力は充実してるかもしれません。
まぁ、私見ですけど。とりあえず、このレコードはぜひ2枚目から聴いてほしいですね。できればB面のステラ、ラッシュ・ライフあたりから。ちゅうてもまずトゥモロー・ランドから行くか、アドベンチャー・ランドから行くか、そら人好き好きやからね。
ところで、同じ頃、というかこの録音から3ヶ月後の7月にCBSでのハンコックのリーダー作「The Herbie Hancock Trio」でもロンとトニーは演奏してます。こちらの方では大暴れすることがあっても予定調和的な感じがします。マイルス・バンドからV.S.O.P.までやりなれた3人の芸かもしれませんが、ハンコックの、ヤラシイほどの自身の音楽に関するプロデュースの力というか、そのへんも実に大きいと思います。その点、このアルバムのマッコイはピアノ抱えた渡り鳥というか、燃える男というか、正直ものというか、とてもスリリングです。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ジャケには見覚えがありますが、音は覚えていません。音的にはフライ・ウィズ・ザ・ウインドはDUOのパラゴンで聞いて強く印象に残っているのですが...

コルトレーン以前はR.ガーランド的な奏法でスタンダードをやってましたが、このアルバムの2枚目はペンタ+4度重ねでスタンダードをやっているのでしょうか?オリンキープニュースがプロデュースのピアノトリオ、おもしろそうです。

この時期はエバンスの最晩年で凄みのある盤を出してた頃ですね。私の勝手な思い込みですが、トリオでスタンダードという企画は、この時期には少なくて、エバンスが亡くなるまで白人ピアニストはあまり手を出さなかったような気がします。キースもコリアも80年代以降、積極的にやってますね。

匿名 さんのコメント...

matuoさま

いつもありがとうございます。

おっしゃるとおり、ゴリゴリのステラです。
イントロ聴いてると、LPのかける面を間違えたかと思ってしまいます。

ところで、77年のこの頃というとピアノ・トリオものでは、かのトミ・フラの「Eclypso」が思い出されますね!

匿名 さんのコメント...

エンヤですね
こいつはLPもCDも持ってます。
でも我が家には残念ながらターンテーブルはありません。

あとハンク・ジョーンズもイーストウィンドから結構出てました。澤野もそうですがヨーロッパや日本のレーベルはピアノトリオが好きですね。

匿名 さんのコメント...

イーストウィンドのハンク・ジョーンズ、「グレート・ジャズ・トリオ」もロン・カーターとトニー・ウイリアムスでしたね。

ちょいと話はずれますが、コーナー・ポケットに行き始めた頃、客が私一人でマスターがいなくてカーチャンが入ってた時のことです。延々と2時間近くピアノ・トリオものしかかけてくれず、ちょっと我慢できなくなって思わず「サキコロ」をリクエストした、ということがありました。リクエストしたときのカーチャンの意外そうな顔を見て、私ピアノ弾きに間違えられてたかもと一瞬思いました。